田舎や島暮らしの物件探し苦労するのはなぜ?元不動産屋で働いていた僕が伝える物件探し

移住ノウハウ

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”hassy.jpg” name=”hassy”]国内では地元の北海道以外に沖縄の宮古島、兵庫の淡路島でしか生活をしたことのない僕が、元不動産業の目線からお伝えします。

島暮らしに憧れているあなたの参考にしてみてください。[/speech_bubble]

 

島の不動産屋の実態

地元の不動産屋と大手の不動産屋

大抵の島にある不動産屋は地元の不動産屋の力が強力な情報網とコネクションを握っています。

いわゆる国内大手の不動産屋が参入していないのが現状です。

ただし沖縄付近のリゾート地を含む島々では国内大手の不動産屋が看板を掲げているところも多いでしょう。

しかし国内大手の不動産屋の看板を掲げている店舗も実は以前は地元の不動産屋だったというところが多いのが現状です。

元は地元の不動産屋でやっていたが将来を考えて大手不動産屋とフランチャイズ提携を結んで、大手の看板を掲げている。これが大抵の実態です。ですので基本的には地場の不動産屋と変わらないところが多いでしょう。

ちなみに都会の大手不動産屋の場合、全くの素人がフランチャイズ提携を結んで看板だけ掲げるというところも多くあります。

僕自身がそのようなところで働いていた経験がありますし、店長含め全員が不動産経験ゼロからの会社の立ち上げを行いました。

大手不動産の看板を掲げてる不動産屋なんてそんなものです。

話戻って島の不動産屋ですが僕が色々と島暮らしをしている中で島生活の場合、地元の不動産屋は空き家の物件や情報が不足がちという印象が強いです。

これはおそらく大手の参入がないために都会に比べて情報を集めようとする仕事をしていないのだと思います。

それがいいとか悪いとかではなく、競争率の低さと地場の不動産屋ならではのあぐらなのでしょう。

 

島暮らしに多い農地付き物件

都会ではまずありえない「農地付き物件」

島暮らしや田舎暮らしでは結構よくある条件でもあります。

僕の知人は「畑が泣いているから農家をやってくれるなら家もただで貸す」と言われ大喜びで入居を決めた知人もいました。

農地も家もただで借りて大好きな農業をやり、収入も得ていました。

彼らもまた島暮らしの中で畑をやりたかったので願ったり叶ったりだったのです。

島暮らしでの憧れに農業をやりながら生活をしたいと憧れてくる人も多いでしょう。

こういった話は特別ではなく人口減の日本では今後もまだまだ出てくる話だと思います。

 

しかし農地つき物件は要注意!!

残念ながら農地付き物件には要注意なこともあります。

田舎や島暮らしで多いのが「農地と家の名義がバラバラ」とか「農地を分筆しているため農地の名義がバラバラ」

ということが多々あるのも事実です。

特に多いのが、兄弟で農地を分け合っているというようなことです。

このようなことがあると、後になってから兄弟同士で揉めて、結果的に借りたはいいがすぐに出て行く羽目になった等のことになりかねないということです。

農地付き物件を購入、もしくは賃貸する場合には必ず確認をしておきましょう。

借りた後からこのような揉め事にまき込まれて、すぐに出て行くことになったとなると様々な困難が待ち受けています。

島暮らしでの物件探しは自らの足で情報を集めよ!

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”hassy.jpg” name=”hassy”]空き家と移住者のマッチングがうまくできていない。この現状に悩んでいる自治体と移住者はとても多い印象が強いです。どうしてこのようなことが多いのでしょうか?[/speech_bubble]

有力情報は地元の理美容院から聞き出せ!

元不動産従業員の意見として、地場の有力情報を多く持っているところは理美容院であると言い切れます。

なぜだか日本人は理美容院へ行くと世間話に花が咲きます。

特に地元界隈のゴシップや他人の家の細かな情報は理美容院に集まっています。

男性ですと、髪を切るふりをして入店し近所で空き家を探しているということをさりげなく伝えましょう。

思わぬところから情報が入る可能性がありますし、連絡先を渡しておくのも良いかと思います。

女性が田舎や島の美容院で髪を切るのはちょっと考えてしまうかもしれませんが。。。

空き家はあるけど持ち主不明

人口減の今の国内状況。

島を離れて生活する元島人は多く存在します。

そんな現状から生まれてくるのが“実家の放置”です。

「両親が住んでいたがすでに他界して家だけ残った。でも島に帰る予定はない」

こういった空き家はとても多い印象なのですがそういう家に限って近隣から情報を聞き出しても、

「家に住んでいた人は知っているが、子供達の連絡先までは知らない」

という回答が多くあります。

このような時は、地元の不動産屋へ行って「持ち主を探してくれ」と頼み込んでみましょう。

私たちにはない情報ルートを使って持ち主を見つけてくれることもあります。

 

空き家に仏壇を残しているために貸せない

島生活で覚えたことに、先祖崇拝の土着宗教が強いことがわかりました。

要は、亡くなった先祖や故人への霊的信仰が強いのが島文化の特徴の一つでもあります。

これは初め、沖縄地方独特の文化かと思いましたがそうではないようで離島に多い文化だとわかりました。

しかし、このようなことがあったとしても交渉次第で空き家を貸してもらえることもあるでしょう。

仏壇と一緒に生活、、、ということもあるかもしれませんが。。

 

意外に多い無料物件や格安物件

こうして移住を繰り返していると色々な話や情報をもらうことがあるのですが、意外に多いのがこの無料での物件。

島では使わなくなった別荘などがあり「無料で貸すから住んで欲しい」という富裕層ならではの悩み物件も存在しています。

理由は管理をして欲しいという物だそうです。

これらは絶対に不動産屋ではない情報ですし、移住者が足で見つけることのできる掘り出し物のような物。

驚くことにポツポツとこのような話って聞くんですよ。無料でなくとも、一ヶ月5000円とか。

ですので、営業マンのように足で情報を稼ぐと島によってはこのような情報はポツポツと拾えることもあります。

 

移住支援や空き家バンクの現状

もちろん、これらはお役所関係であったり、またはその繋がりであったりとありますが個人的な見解から言うと、これらも情報不足のようなところが見受けられます。

おそらくですがこういったところも足で情報を稼いでいないのが現状ではないでしょうか。

僕自身、様々な移住者の友人がいますので一緒に物件を探したり見に行くことがあるのですが、僕たちが見つける物件はこういったところに掲載されていない方が確実に多いです。

本気で移住を検討し自分の住処を探す移住者と、お役所関係で物件を掲載しているところでは、本気度が違うのでしょうね。

 

個人やNPOで古民家をリノベして提供しているところも

こういったところを探すのはやはり現地で情報を集めてみるのが良いでしょう。

特に個人でリノベを行い貸し出しをしているところなどはお役所や移住支援では情報が不足しているところもあります。

移住者同士の間では常に物件の情報交換を行なっている人が多い印象ですので、移住者同士の中で「家探しをしている」と常にアピールしておくことも大事な家探しのやり方です。

これを行なっているかいないかで、入ってくる情報は確実に変わってきますし、移住者同士の横の繋がりも太いものにしておくよう心がけることをオススメします。

 

まとめ

移住先では不動産屋をうまく活用することと、自分の足で色々な情報を集めることが大切です。

また、田舎や島暮らしではいきなり大当たりのような物件が出ることが都会に比べると多いことも特徴の一つです。

こういったものを逃さないためにもアンテナを広げておくようにしておきましょう。

地元の物件情報は必ずしも地元の人たちからだけという訳ではありません。

移住者の人たちもまた移動を繰り返してみたり、より良い環境の場所へ引っ越したりとしますので、移住者の人たちから情報がこぼれ落ちてくることも多いのが現状です。