旅人って言うほど凄くない
本格的に旅に出たのは26歳の時。約10年前ですね。
現在に到るまで約20数カ国と、地域で言えば数百ケ所は訪れているでしょうか。
あれから帰国してよく言われることが「すごーい!」「羨ましいー!」などの賞賛だったり好奇の眼差しだったりと。
でも言われるたびに感じてしまうのが、なんだか恥ずかしいというか憧れの眼差しで見られるようなことはしていないという感覚しかありません。
どうしてこんな気持ちになるんだろうといつも思ってしまいます。
旅に出るとコアな旅人に出会いまくる
一旦旅に出ると様々な旅人に出会うわけで「こいつぶっ飛んでるな」って肌感覚で感じる旅人ってやっぱり時々出会うものなんですよ。
個人的にはそういった人種は白人に多い気がします。まあそもそもの感覚が違うから「こいつ凄えな」と感じる部分もあるのかもしれませんが。
もちろん日本人でもそういう人はいますよ。5年間ずっと海外を旅をしているとか、買い物ビニール袋一つで旅をしているとか。
掘り下げればもっと変な旅人もいるでしょう。
そんな旅人とすれ違うものですから、別に自分が凄く個性的な旅をしているとか、憧れるような旅をしているとかいう感覚は全くもってないわけなんです。
旅人の世界は狭い世界
日本人の旅人の友達と話をしていると旅人の世界の狭さにすぐに気がつきます。
「え?インドのリシケシ行ってたの?○○君って知ってる?」「あー、知ってる知ってるー。」
「ペルーのクスコで日本人宿に泊まってたことあってさ」「え?オーナーの○○さんまだいた?」「いたいたwあの変な人でしょ?!」
こんな感じで話はすぐに繋がります。
もっと言うなら今ならFacebookの友人繋がりを見ると「あれ?なんでこいつとこいつ友達なんだ?」
そう思って聞いてみたら「前にタイのバンコクで知り合ってさ〜」
こんなことよくある話です。
それほど旅人の世界なんて狭いものです。
旅の武勇伝で一目置かれたがるやつ
確かに帰国して一般的な生活をしている人からすると旅のトラブルの話や危険な話を聞きたがる人は多いです。
でも正直な話、毎回毎回聞かれてしまうことなので話す側のこちらとしては同じトラブルネタの話をするわけですからどこかで飽きている自分もいます。
「いや別にないよ」とかわしてもいいのでしょうが、それも素っ気なさすぎますしね。。
旅人が集まればトラブル話の武勇伝
旅の初心者あるあるかもしれませんが、海外の宿で日本人の旅人が集まって話をしていると大概トラブル話の武勇伝を話たがる奴がいるもんです。
別に悪いことでもないですし、楽しければいいのでしょうが、正直
結構聞き飽きます。
若くて旅人の初心者なら好奇心も旺盛でしょうし、そんな話で酒を酌み交わすのもありでしょうが、ある程度の歳の人がそんな武勇伝を語っていると聞いている方が恥ずかしくなります。
一目置かれたいという心理
自分のやってきたことに自信がないと旅をしたことで一目置かれようとしている旅人もいるでしょう。
でもそれは日本に帰国して地元の友達と飲みに行った時だけにしておいたほうが無難です。
あるいは顔の見えないネットの掲示板などに書き込む程度が良いでしょう。
そういった話を聞きたいという人もいないわけではありませんので。
コアな旅人ほど語らない
プロ野球の一流の選手って「俺って凄いだろ。こんなに速い球投げるんだぜ」って言うこともなければ、そんなそぶりすら見せませんよね。
それと同じでコアな旅人ほど多くは語らない人が多いです。特に自分から話すことはないでしょう。
なぜなら旅をすることにかっこいいとか、それが凄いとか思ってやっていませんから。
自分が好きだから、人生の一部だから旅をしている。そんな感覚程度であって、そこに価値を感じていません。
でも旅の良さを知っているし、自分の生き方で周囲に表現をしている人が多い印象です。
ダサい旅人になるな
どんなスタイルの旅でも、どんな旅人にでもなるのは人それぞれの自由ですが、決してダサい旅人にはならないでください。
自分から武勇伝を自慢してしまうような、自分から周囲に一目置いてもらいたいと思われるような。
僕もそのような旅人を多く見てきましたが、とても魅力的な旅人だとは思えません。
旅なんて誰でもできることですし、価値のある行動でもありません。特に今の時代は格安でどこにでも行けますし、ネット環境もとても発達していますので、外国に行っても正直日本にいるときと変わりません。
自ら旅を発信することはいいでしょうし、誰かの参考や誰かの気休め、エンタメにもなります。
でも「自分のやっていることは凄いことだ」というような錯覚はあまりしないような旅をしてください。